梏印の黯き冥宮

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☆★☆概要☆★☆ 《幾千の血と幾億の灰を以て猶、時の涯へと久遠を記す糧は空乏――》  頽廃と枯朽の不死百合小説合同誌。全7編+1編。  家出娘と吸血鬼。棺桶屋と賞金稼ぎ。人形作家と遠い瞳。子供の祭で商われる待ち人。滅びた国の生神様に目を描く世話係。海辺の村の娘と訳ありの絵描き。凍てつく研究所の不遜な主とその助手。死なない彼女と腹上死。 ※書籍版の7編にDL版ボーナストラックとして1編(6p)を追加収録しています。  2013/12/31、コミックマーケット85で発行したものです。  データ形式はPDFとなります。 ☆★☆執筆陣(敬称略/掲載順)☆★☆ 本文:黒岡春日(現:衛星)/伊西殻/がせ/浅井キャビア/玉木サナ/追田琴梨/杜脇やさい/秋野あきえ(DL版ボーナストラック) 挿絵:いなもと/精神世界 表紙:ゆう ☆★☆内容☆★☆ 文:黒岡春日(現:衛星)×絵:いなもと「カレンダー」 p4-p13  家を飛び出した女子中学生のわたしは、ストリートミュージシャンのミサキさんと出会う。  思い出したくもない曲を弾いていた彼女は、私を家へと連れ帰って言う。  彼女は吸血鬼だと。 伊西殻「黄金に沈む棺桶」 p14-19  西部の町の外れには、今日も棺桶屋の金づちの音が響く。  棺桶屋のところに訪れるのは、長年の顔なじみの賞金稼ぎの女。  銃に生きて銃に死ぬ、そう言って憚らぬ彼女を見て、棺桶屋は静かに眉をひそめ。 がせ「裂かれた少女婚姻の刻限」 p20-p35  視線恐怖の気のある真衣は人形作家の峡歌と付き合い始める。  彼女の姿も、彼女の心も、時たま訪れる彼女の部屋も好き。  だけど、彼女の瞳は時折遠くを見るようになっていて。 浅井キャビア「雨傘と幻燈」 p36-p43  花音子が久しぶりに帰ってきた故郷。実家への道は覚束ない。  学生服の集団に導かれ、わたしは子供たちだけの縁日へと足を向けていた。  奇形ばかりの金魚すくいに迷い猫を商う天幕小屋、そして待ち人を商う籤引き屋。  わたしが引き当てるのは。  玉木サナ「神様のおしっこは金木犀のにおい」 p44-p61  王都から逃れた辺境の地。ウグネは生神様のミルガの世話をしながら、考える。  あの子は本当に生神様なのか。神様がいるならなんで国と王は守られなかったのか。  わたしは毎日彼女の第三の目を描く。わたしはその目が嫌い。見られてるはずないのに。  だけど、生神様のおしっこからは。言い伝え通りに、金木犀のにおいがする。 追田琴梨「祭りのなごり」 p62-p69  十一歳の私は、胸に小さな秘密を持っていた。  小さな港でセーラー服の彼女と落ち合って。アイスを買って、坂を上って。  彼女は今日も高台からの景色を描き続ける。  来週は、この町の、夏祭りだ。 文:杜脇やさい×絵:精神世界「むくろ鮮やか」 p70-p87  呪われた姫のベッドで眠るのは、秕緒の恋人で上司でこの研究所の存在理由、相原初冬。  彼女に毎朝愛と修辞を囁きながら、秕緒は助手として任命されたときを思い出す。 「わたしと同じ目をしてる」。  だけど、この研究所の存在理由たる相原初冬の「ゆりかご理論」は本当は。 ☆ボーナストラック(DL版のみ) 秋野あきえ「しなないあなた」 p93-98  流美は、大学の中で一際目立つ美しい存在だった。仁菜はその側に決まっていつもいる。  仁菜と一緒にいれば「素質」を気にしないでいられるから、と出会った時の流美は言った。  二年になった夏のとある日。無人駅の小さなベンチで流美が言う。 「今から私の部屋に来て私を腹上死させてほしいの」

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☆★☆概要☆★☆ 《幾千の血と幾億の灰を以て猶、時の涯へと久遠を記す糧は空乏――》  頽廃と枯朽の不死百合小説合同誌。全7編+1編。  家出娘と吸血鬼。棺桶屋と賞金稼ぎ。人形作家と遠い瞳。子供の祭で商われる待ち人。滅びた国の生神様に目を描く世話係。海辺の村の娘と訳ありの絵描き。凍てつく研究所の不遜な主とその助手。死なない彼女と腹上死。 ※書籍版の7編にDL版ボーナストラックとして1編(6p)を追加収録しています。  2013/12/31、コミックマーケット85で発行したものです。  データ形式はPDFとなります。 ☆★☆執筆陣(敬称略/掲載順)☆★☆ 本文:黒岡春日(現:衛星)/伊西殻/がせ/浅井キャビア/玉木サナ/追田琴梨/杜脇やさい/秋野あきえ(DL版ボーナストラック) 挿絵:いなもと/精神世界 表紙:ゆう ☆★☆内容☆★☆ 文:黒岡春日(現:衛星)×絵:いなもと「カレンダー」 p4-p13  家を飛び出した女子中学生のわたしは、ストリートミュージシャンのミサキさんと出会う。  思い出したくもない曲を弾いていた彼女は、私を家へと連れ帰って言う。  彼女は吸血鬼だと。 伊西殻「黄金に沈む棺桶」 p14-19  西部の町の外れには、今日も棺桶屋の金づちの音が響く。  棺桶屋のところに訪れるのは、長年の顔なじみの賞金稼ぎの女。  銃に生きて銃に死ぬ、そう言って憚らぬ彼女を見て、棺桶屋は静かに眉をひそめ。 がせ「裂かれた少女婚姻の刻限」 p20-p35  視線恐怖の気のある真衣は人形作家の峡歌と付き合い始める。  彼女の姿も、彼女の心も、時たま訪れる彼女の部屋も好き。  だけど、彼女の瞳は時折遠くを見るようになっていて。 浅井キャビア「雨傘と幻燈」 p36-p43  花音子が久しぶりに帰ってきた故郷。実家への道は覚束ない。  学生服の集団に導かれ、わたしは子供たちだけの縁日へと足を向けていた。  奇形ばかりの金魚すくいに迷い猫を商う天幕小屋、そして待ち人を商う籤引き屋。  わたしが引き当てるのは。  玉木サナ「神様のおしっこは金木犀のにおい」 p44-p61  王都から逃れた辺境の地。ウグネは生神様のミルガの世話をしながら、考える。  あの子は本当に生神様なのか。神様がいるならなんで国と王は守られなかったのか。  わたしは毎日彼女の第三の目を描く。わたしはその目が嫌い。見られてるはずないのに。  だけど、生神様のおしっこからは。言い伝え通りに、金木犀のにおいがする。 追田琴梨「祭りのなごり」 p62-p69  十一歳の私は、胸に小さな秘密を持っていた。  小さな港でセーラー服の彼女と落ち合って。アイスを買って、坂を上って。  彼女は今日も高台からの景色を描き続ける。  来週は、この町の、夏祭りだ。 文:杜脇やさい×絵:精神世界「むくろ鮮やか」 p70-p87  呪われた姫のベッドで眠るのは、秕緒の恋人で上司でこの研究所の存在理由、相原初冬。  彼女に毎朝愛と修辞を囁きながら、秕緒は助手として任命されたときを思い出す。 「わたしと同じ目をしてる」。  だけど、この研究所の存在理由たる相原初冬の「ゆりかご理論」は本当は。 ☆ボーナストラック(DL版のみ) 秋野あきえ「しなないあなた」 p93-98  流美は、大学の中で一際目立つ美しい存在だった。仁菜はその側に決まっていつもいる。  仁菜と一緒にいれば「素質」を気にしないでいられるから、と出会った時の流美は言った。  二年になった夏のとある日。無人駅の小さなベンチで流美が言う。 「今から私の部屋に来て私を腹上死させてほしいの」